病院職員裏ブログ

元ギャンブル部門の新聞記者(現病院職員)が病院、医療制度、ギャンブル依存症とか、全部綴る。

【断ギャンブル】店員イトウと店長の物語【妄想小説】

都内の中規模パチンコ屋で働く、店員イトウと店長の物語。

 

店長「おい、伊藤。185番台の牙狼打ってるお兄ちゃん、止め打ちしてるからやめさせてこい」

 

伊藤「はい!行ってきます!」

 

店長「ちっ、ウチの店は変則打ち禁止だっつの。」


〜15分後〜


伊藤「戻りました。なかなか言うこと聞いてくれなかったので、貯玉没収で出禁にしますよ、って言ったらやめました。その後すぐに連荘が終わって、貯玉全部換金していったみたいだから、もうウチには来ないんじゃないかな」

 

店長「うむ。しょうがない。出玉を増やすような止め打ちは禁止だ」

 

伊藤「時短・確変中の止め打ちのことですよね?あの電チューが開いてる時のみ玉を打ち出す、みたいな」

 

店長「そうだ。一見地味でしょうもないことでも、一日やられると5000円くらい抜かれることもある。今はそこまでの台はないが、昔はアホほどそういう台があった。だからうちではもう許さん」

 

伊藤「そんなに増えちゃう台があったんですね」

 

店長「ああ。おそらく、メーカーの仕様の場合もあった。パチンコ中級者〜上級者にも楽しんでもらえるように台を作るんだよ。表向きには言わないけどな。」

 

伊藤「へー。じゃあ結局大変なのは店側じゃないですか」

 

店長「止め打ちの効果が絶大な台はすぐに撤去かバラエティコーナーの片隅に釘ガン締めで移動。効果がマイルドな台は、昔は見せ台にすることもあった。ただし、通常時のルート(釘)はマイナスにして、時短確変時のルートはノーマル、ってのが多かったな。」

 

伊藤「なるほど、通常時をカラくしちゃえば、時短確変時に増やされても店側のダメージは少ないからですね」

 

店長「そう。結局はすべて店側の術中なんだよ。もしミスった設定の場合も、止め打ちすると出玉没収です、で終わりだしね。他の店の話だけど、複数人のグループが店側の注意を無視して、一日打ってゴリゴリ玉を増やしたんだけど、店は換金を断ったらしいからな。」

 

伊藤「そのグループ、無駄骨ですね」

 

店長「注意を無視してやるのはさすがに問題だよな。注意してその時点でやめれば、うちの店ならまあ許してやんのに。結局店のルールに従わないとダメなんだよ」

 

伊藤「でも店長、よく止め打ちしてるって分かりましたね。カメラの映像ですか?」

 

店長「ホルコンだよ」

 

伊藤「ああ、ホルコンでそんなことも分かるんですね」

 

店長「よくホルコンでプレミア演出をハズせる、なんて噂が立つけど、そんなことはできない。ホルコンは出玉の管理がメインだから。」

 

伊藤「なるほど」

 

店長「1回の大当り1000発の台で、3000発出たら異常。通常時に出玉が増えつづけていたら異常。もちろん、電サポ中も、出玉が増え続けていたら異常。この異常を数値で分かりやすく報告してくれるんだよ」

 

伊藤「へえ、賢いんですね。正直、僕もプレミア演出をハズしたりする装置だと思っていました。」

 

店長「アホか。そんなバレバレなことしたら一発で営業停止だよ。できてもしねーよ。それやるくらいなら釘をマイナスにするよ」

 

伊藤「ああ、確かに。」

 

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※この物語はフィクションです。全て本ブログ管理人のバカパパの妄想です。