病院職員裏ブログ

元ギャンブル部門の新聞記者(現病院職員)が病院、医療制度、ギャンブル依存症とか、全部綴る。

ギャンブル依存症の夫を持つ妻たちへ【簡単に信じたらいけないよ】

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バカパパです。ギャンブル(パチンコ)やめてそろそろ400日経過します。長いようで短かったなー。我ながら良い感じに禁パチしております。

 

今回は、嫁に「パチンコ依存症」であることを暴露した時のことを記事にしました。修羅場ではなかったものの、嫁にはしばらく苦悩の日々を過ごさせてしまいました。

 

今でこそ、「当時の過ちは働いて返す!」なんてかっこつけてますが、当時はクソのカスのゴミでございました…。


▼禁パチ記事リストです。僕がいかにクソだったかも合わせてお読みください。なかなかのクソでっせ。

www.potupapa.info

 

 

禁パチを決意した時

 

「パチンコをやめたい」と思っていてもやめられず、色々な方法でお金をかき集め、全てパチンコに使っていた。そんな生活を繰り返し、ついに所持金もお金のアテもなくなり、僕は途方に暮れる。

 

親に嫁に嘘をつき借金をし、生活費を泥棒し、小遣いもなにもかも全部パチンコ に費やした…。

 

本当にパチンコをやめたかった。やらない人にはわからないと思うけど、本人もやめたいのだ。それでも繰り返しパチンコ屋に行ってしまう。矛盾なんだ、ギャンブル依存症は。

 

僕は、僕自身が「やめたい!」と強く思っていたので、自分が何を思ってパチンコ屋に行っていたのかを日記に付けていた。その日記には嫁や親への懺悔と後悔を書き、合わせていくら負けたか収支を記録した。

 

見るのも嫌だったこの日記を、読み返すことでようやく決意した。

 

日記を読むことで、繰り返し人を騙し、繰り返し借金をし、繰り返し泥棒していることに気づけたからだ。

 

禁パチしよう。

 

これまで、何回も何回も禁パチしては失敗してきたが、今回のソレは決意が違った。日記に書いてある自分の愚かな日々が、破滅を知らせてくれたと思っている。ぶつかる直前でブレーキをかけた。

 

このままパチンコを続けると犯罪者になるぞ。

嫁にすべて伝えた時

 

嫁には、たまにパチンコに勝った時お小遣いを渡したりしていたので、僕がパチンコが上手いと思っている(…というより思わせていた)。毎日パチンコに行ってることは知らない。ちなみに、嫁はギャンブルを一切しない。

 

嫁に告げる。

 

「パチンコに行きたくないのに行ってしまう。生活費を勝手に使ったり、親にも借金がある。最近はほとんど毎日行ってしまう。ごめんなさい。ひとりではやめることができません」

 

愚にもつかない、とはこのことだ。突然伝えたので、嫁もさぞあっけにとられたことだろう。

 

嫁が言う。

 

「…借金はお義父さんと生活費にだけ?消費者金融や銀行に借金はない?」

 

幸い…、幸いということはないが、借金は父親と生活費以外にはない。

 

「ないです。きちっと全額返します」

 

頭を重く下げ、禁パチの協力を要請。小学生の子供のように、お金の管理をしてもらうのと、会社帰りの時間に「パチンコに行くな」という連絡をして欲しいとお願いした。とにかく、パチンコ に行きたい衝動にブレーキを掛けて欲しかった。

 

「それで行かなくなるなら、協力する。でも、大至急お義父さんにお金を返して」

 

おそらく、僕が(ギャンブル以外は)けっこう真面目な人間だから、あまり強く怒ることなく、協力してもらえることになった。


(情けないが、パチンコで20年間でトータルいくら負けてるかは教えていない。おそらく500〜1000万円くらい負けている。それだけはどうしても言えなかった)

 

伝えた後、すっきりしたのは僕だけ。嫁は気が気ではない。旦那が生活費を勝手に使い込んでいたわけだから。

 

それからしばらくの間は、穏やかな性格の嫁から、静かな怒りを感じた。無言の蓄積。普段やらない家事や、普段以上に丁寧に嫁に接している僕は、本当に愚かで情けなかった

 

パチンコで嫁を泣かすなんて…なんて馬鹿な野郎だ。

 

懺悔や反省や後悔を形で見せるには、結果しかない。もはや行動でしか示せない。

 

しっかり働くこと。嘘をつかないこと。ギャンブルをしないこと。

波乱から日常へ

 

すぐに月3万円の小遣いを1万5千円に下げて、返済に充てた。頭の悪い僕は、小遣いはいらないなどと嫁に言ったが「すぐに詰むのがオチ」と諭され、ありがたいことに1日500円の小遣いを頂戴している。

 

すると、すぐに5000円が財布に貯まった。パチンコ以外に全くお金を使っていなかったから、渡された500円が財布に貯まるのだ。本当に全てパチンコだったんだと気づく。同時にお金の素晴らしさ、大切さ、愛おしさに気づく。お金とはありがたいものだ。もちろん、その時は貯まったらすぐに返済に充てた。

 

嫁からは休日や外出時は「パチンコに行かないでね」と常々言ってもらえた。「行ってないよね?」と疑われることもしばしばあったが…

 

疑われて当然なのだ。嘘をつきお金を無理やり工面してパチンコを打ってきたのだから、疑われて当然。

 

だから、僕は嫁にこう言う。

 

「疑う気持ちは本当にわかる。だけど大丈夫、行っていない」

 

胸を張って、嘘偽りなく言える。

 

こんなバカみないなことが、うれしいのだ。僕自身も、前までは「行きたくないのに行っていた」わけだから、行かないことがうれしいのだ。

 

今後も行かない。目に見えているんだ、僕みたいな人間がハマると、破滅に向かうだけ。依存症との戦いは、一生続くと思って生きていく。

 

現在

 

それから1年が経過。借金も全部返済し、警戒は緩めないがパチンコに対する興味もほぼ失われた。

 

嫁との関係も良好であり、楽しく過ごせている。

 

時にたまに僕が外出すると「パチンコ行ったらだめだよ」なんて言われるけど、少し冗談めいた雰囲気だ。もちろん、僕も気を引き締める。

 

上で一生続く戦い〜なんて言ったけど、楽しく過ごせているから、依存症との戦いが一生続いても問題なし。行かなきゃいい。それだけ。

ギャンブル依存症の夫を持つ妻の皆様へ

 

さぞ、苦労なさっていると思います。心中お察し致します。

 

もし、旦那様が「パチンコに行きたくないのに行ってしまう」とか「本人もやめる意思がある」なら、まだ家族間の話し合いで収まるかもしれません。

 

ギャンブル依存症には、なによりも、本人の意思、自覚が必要だと思います。

 

僕の場合は、スマホの日記アプリにその都度感情や収支を記していました。あなたの旦那様が「やめたいやめたい」言っていたら、日記は超オススメです。日記でなくても、ブログでもなんでも良いです。

 

後悔反省懺悔収支、これを記させましょう。収支は必ず。僕は罪悪感と情けなさと、愕然とする負け額が、依存症を克服させたと思っています。

 

他にも僕が実践したことをこのブログ内の記事に記しておりますので、お役立ていただけると幸いです。

 

また、本人にやめる意思があっても、延々とやめられず借金を繰り返したり、本人にやめる意思もなく借金してたり、悪事に手を染めたりしていたら、悪いことは言わないので、一刻も早くギャンブラーズアノニマスや、ギャンブル依存症を診察してくれる病院へ診察を。犯罪を犯していたら、警察に相談を。

 

ギャンブル依存症が、殺人や強盗などの大犯罪に発展してしまう場合もあります。現に韓国は自殺者や犯罪が多発したので、パチンコ(メタルチギ)を全撤廃させました。

 

大袈裟かも知れませんが、ご家族はそういう事実も、知っておくべきかと思います。

 

 

すぐに治る病気ではありません。治ったとしても、また再発してしまう場合も大いにあるそうです。僕も嫁も、半分冗談、半分本気で、日々再発に警戒しております。愚かな日々を忘れてはいけないです。

 

僕がいうのも、本当になんなんですが、ギャンブル依存症の家族に対しては、「信じる心」と同じくらい「疑う心」を持つことも大事かもしれません。

 

今回の記事は以上になります。

 

末端の五流ブロガーの僕ですが、これを読んでくれた皆さまが楽しく幸せに暮らせるよう、心から願っております。